なにをそんなに怒っているんだ。 都会にいて荒んでしまったのか。 なにに急かされなにに焦っている。 タイムリミットが迫っているのか。 なにを示せば満足か。 それができていないのはなぜか。 実行すればよいのに、それを行うのを引き留めているものはなに…
一人の脳みそは小さく脆弱だ。 すぐに情報で飽和状態になり、大切なものさえいくつも取りこぼす。 それで良いのだろうか? 心のない人生はなにだって構わないのだとどこかで覚ったことをなぜ忘れてしまえるのか。 泣いても仕方がない。 心は泣いているか? …
世界は存在しないというのは分かった。世界が全ての意味の場についての意味の場であるという定義の下であれば。しかし、我々が世界を呼ぶ仕方は、そのもとで全ての意味が起こるということを第一義としているのではないとを今一度思い直してみよう。 世界とは…
カンタン・メイヤスーの『有限性の後で』(人文書院)を半年くらいかけて読了した。 哲学史を時代として求められている科学哲学に引き継がせるための基礎研究的側面があった。 次回への課題は数学の絶対性と安定性を存在的および存在論的に(もちろん事実論…
人間が<究極には無意味でない>地平が、人間個人には無く、誰も持ち得ることがない<人間の総体>にあるのかという疑問が解消されないでいる。 何者か秀でた者達のみが<人間の総体>的になし得た偉業に携わることができ、そうでない一般の消費者には、その層を支…
私達にITがもたらした価値を位置づけるとこうだと思う。 Time Value Experience Value 時間、速さ、体験、能力 そして、ITがもたらすものそのものはこうだと思う。 Automation Remote Comunication Simulation 人の手を離れての人の代わりをする手であり、 …
映像との対比において、文章はその芸術的役割を終えたのか。 相対的に、文章は思想的意図を伝える担いが増したとは思う。 すなわち、それぞれの表象手段が、その役割の範囲をより一層狭め、モジュール化している、そのような時代にあると思う。 この考えは、…
変わらなければ意味がない。 存在だけしていることに意味はない。 すなわち存在というインフラは無意味だ。 そんなことが言えるのはなぜ。 無意味が存在を包括するとすればどこから意味は生まれるだろうか。 変わり続けないことには既得権益が若い芽を全潰し…
心に病を患ったとき、何かの空虚に耐えられなくなったとき、あなたはどのような手段を選ぶだろうか。 一番に対処しなければならない耐え難い感情をまずは取り払ってしまいたい、と思うだろう。 最初はあなたは一人で悶え苦しむかも知れない。でもそれがいず…
あまりに語り尽くされていない。 表象はあまりに無言に消費され続けている。 オタクがどうして、アニメを享受し続けるのかとか、 少女がどうして、何度でも初恋を思い出すのかとか。 それから離れられなくなるその態度を誰も、あまりに語り尽くしていなさす…
浜辺の寄りに道路があって、道路のつたいに防波堤があって、防波堤の終端にのっぺらぼうがいた。 さも当たり前のように、顔のない人はそこにいた。 その情景にとてもマッチしていた。 磯の匂いと穏やかな小波の調べが、のっぺらぼうを優雅に見せている。 白…
受容体として心はある。 そして心こそがその表出物の源泉たる揺らぎの媒体である。 あらゆる表出、表現、表徴は心より出で、心を指示するもっとも効果的な方便となる。 心由来の品には最上級の値が付くのだ。誰も買い取れないほどで、しかし誰かは買い取れる…
意味が意味することは、価値とは違う、というところから始めたい。 意味は何を意味するだろう。 何に意味があるだろう。 価値は何が価値だろう。 価値が意味するところと、何に価値があるか。 まずは似たところ、価値と意味が同じ文脈で使われることがある。…
人生で幾度褒められたでしょうか。 30代までに社会人になってあなたは何度褒められたでしょう。 「やってける」という言葉が、社会人になって、これほど嬉しい言葉になるとは思いませんでした。 送られたその言葉で次に向かうというのは、数少ない勲章を胸…
宇宙猫はグレイの隣りにいる。 いつの間にか仲良くなったようだ。 グレイは宇宙猫を助手にしたがっている。 しかし宇宙猫でいいのだろうか。 宇宙猫は宇宙に住む猫だ。 宇宙人になりそこねた猫とは訳が違い、宇宙にいるだけでその実ただの猫なのだ。 宇宙で…
心の空虚を虚舟。 虚ろな舟の上に乗る人はいたか。 舟が虚ろである。 桟橋に留め置かれ、波に揺られるだけの舟も虚舟だ。 このたびは虚ろ移ろい現し世に舟を停めなむ心無し彼に その日を連れない人に思い傾けて過ごす気持ちを虚舟に見立てて詠む。 一興
この老境の猫は、そろそろエイリアンになる頃合いだと思い立って、すっかり用意を整えてから事にあたったのだが、どうも大元から間違えてしまっていたらしく猫でもなくエイリアンでもない、なんだかわからない存在になってしまった。 これは当の老猫にとって…
永遠の秘密を手に入れた。 私は今日この日を明月の日と呼ぶことにしよう。 今晩は土砂降りの雨なのだが。 雷鳴すら轟く荒雲の垂れ込める夜なのだが。 まさにそんな日こそが明月の日なのだ。 いつか君にその秘密について話せる日が来たらと思う。 永遠の秘密…